#5 懐中電灯
温かいコーヒーよりも必需品、冬のフリーマーケット

冬はなかなか寝床から出るのがつらい季節です。カリフォルニアと言えども、今の時期、朝晩は結構冷え込みます。今朝は日曜日だと言うのに、久しぶりに朝早く目が覚めました。昨夜は少しうたた寝するつもりが、ここ連日夜更かし気味で睡眠時間5時間くらいだったため、疲れから朝方まで寝てしまいました。しかし、このところ短時間睡眠に慣れてしまった体のためでしょうか、朝の4時半頃パッチリと目が覚めてしまいました。

しーんと静まり返った中、外をのぞくとまだまだ真っ暗な状態、さてどうしようかなと思い、とりあえずはコーヒーでも一杯入れようかなと考えていました。するとこういう時に何故か来るんですね「びびっと予感が...」。そうなんです、土曜・日曜日と、週末になるとあちらこちらでフリーマーケットが開催されるんですが、「今日は何か良い物(オールドコールマン)が見つかりそうっ!」という感じで第六感みたいなものが走るんです。こういう時に限って、「早起きして良かった〜っ!」って、結果としてそうなることが本当に多いんです。

そんな事を思いつつも、ここ最近フリーマーケット行ったのは何時かな?などと考えていると、かれこれ半年くらい振りになるのを思い出しました。以前は週末となると5時、6時に当たり前のように起きて、まずはこっち、次はあそこ、といった具合にフリーマーケット巡りに明け暮れていた時期がありましたが、今朝はそんな時期のことを思い、長年愛用しているダウンジャケットを着込み、フリーマーケット専用と化したL.L.ビーンのバックパックを車に詰め込み、夜がまだ明けない中、途中24時間営業のセブンイレブンでドーナツとコーヒーを一杯購入し、10分くらいの距離にあるフリーマーケット(通称:汚いフリーマーケット)めざし、再び車を走らせました。

駐車場に着くと、「まじ〜っ、本当に皆な気合入ってんな〜」と独り言。。。。まだ真っ暗で白い息がはーはーと出るような時間だというのに、ブースを出すセラーさんの車のほか、自分と同じくお目当てのものを“物色”しに来ている“フリーマーケッター”達が既にチケット売り場に列を成しているではありませんか。そうなんですよね、フリーマーケットっていうのは結構お宝が見つかったりするので、皆な早起きして来るんですよね。ここのフリーマーケット、私と同様にオールドコールマンを探しに来ているライバル(!!)が何人か居るんですが、一番のライバルには勝手に名前「John(ジョン)」と付けていて、このJohnが本当にいつも一足お先にって感じで、本当に良いオールドコールマンを見つけ出し、ゲットしているです。とある時は小脇に“MINTコンディションの緑色200A”、ある時は“シビルディフェンスのニッケルタンクモデル200”その時は箱しか見えませんでしたが、その箱の状態から恐らく相当良いコンディションであると察することが出来ました(本人、ついでにやけに嬉しそうな顔をしてました)。

今日も広い真っ暗なフリーマーケット、歩き出す事数分、早速、私の視野にJohnが登場しました。今日はさすがにまだ十分にセラーも揃っていない状況の中、何もゲットしていないようですが、すかさず遠くから大回りして先周り(かなりせこいっ!)。その瞬間、Johnが小脇に何か抱えているのがチラッと目に入りました。闇夜に銀色に輝く光、むむむっ。。。。。「うわ〜っ、しまった〜!!!!!!!!!!」。

大切な物を忘れてきたことに気づきました。。。。。。。。「懐中電灯」。冬の真っ暗な早朝のフリーマーケットには懐中電灯が何よりも必需品なんです。すっかり忘れていました。真っ暗な中、これなしではせっかくのコールマンが顔を覗かせていても、気づかずに通り過ぎてしまうことすらあるんです。とりあえず懐中電灯を持っている人のそばにささっと勝手に寄り添い、一緒にサーチさせてもらいました。

アメリカのフリーマーケットで良い物を探そうとしたら、とりあえず早起きは鉄則です。他にも“アーリーバード”なんて言葉が良く使われますが、朝6時から9時までの入場は割引になったり、早起きは三文の徳なんです。もしアメリカのフリーマーケットに冬訪れる機会があれば、懐中電灯をお忘れずに!