焼ベンチレーター観察の楽しみ


Special thanks to Mr. A.. who subumitted this photo!

オールドコールマンに限らず、物を収集していると変なところに気付いたり、また人とは違った楽しみをするのも、意外とおもしろいものです。例えば、この写真のように焼けたベンチレーターの色あい(焼け具合)を鑑賞し、写真に収めるのもそのひとつです。

ベンチレーターと言えば、一度熱せられた後、そして消化した時の冷える段階で、極端な温度差のあるような状況である場合、琺瑯(ほうろう)部分がチップする場合があります。勿論、これはこのような状況下でなくとも、常にベンチレーターがチップする可能性はゼロでは有りませんが、それを恐れ、点火せず仕舞いで大事にしまいこんでいる人、意外と多いのではないでしょうか。または点火テストではベンチレーターなしで行ったりしていませんか?

ベンチレーターのコンディションの良いものは出来る限り実用はせず、大事にするのはオールドコールマンのコレクターであれば、誰もが気を使っている点だと思いますが、本当はコンディションの良いベンチレーターこそ、こうして火を入れ、じっくりと“焼ベンチレーターを楽しむ”なんてのは、いかがでしょう。

他の焼ベンチレーターコレクションは、こちらワークショップ便りのページ10に掲載して有ります。是非、あなたのコレクションからも“焼ベンチ”のご提供をお待ちしております。


レストレーションリポート(425Eツーバーナー)

この度は、ひょんなことからジェネレーターをバルブアッシーの根元より折ってしまったT氏。その後当方より購入いただきましたバルブアッシー交換を含め、愛用の425Eストーブのレストレーションリポートを提供下さいました。別途、『レストレーション・リポート』と題したページがありますので、そちらで詳細についてはご紹介をさせていただいています。また、まだまだ塗装なども含め、今後の展開が期待できそうですので、その際は随時更新させていただきます。T氏、有難う御座いました!レストレーションレポートのページはこちらからどうぞ。

 

おやっ...、穴あきコイン!?

おやっ?米ドルに穴あきコインなどあったけ!?

現行の米ドルコイン(クォーター、ニッケル、ペニー)に混じり、穴があいているのは、とあるモデルのディレクションディスクです。この種のディスク、一般的にはアルミ製が主流ですが、ゴールド色であり非常に弾力性のある素材であることから判断して、一体なんの素材でしょうか?文字もしっかり彫ってあり、その彫りに黒いインクが流し込んであり、非常に手の凝ったつくりです。

 

愛用のツール(クモの巣取り用)

コールマン社から提供された正規メンテナンスガイド、そして点火不良の原因を記した書類などを隅から隅まで目を通してみる。しかし、これといってピンとくる原因が見当たらない。完全に分解レストアをし、新しいジェネレーターまで装着したにも関わらず、依然症状は変わらずぼわ〜っという感じにバーナーチューブキャップの周りを小さな火柱が不燃焼気味に上る。

こんな時、『またも奴の仕業か...!』と、こんな推測をする羽目になります。奴とは、ずばり『クモ(くも)』です。正確には奴が数十年も前に張っただろうと思われる、『巣』です。

こんな時、愛用しているのが上の写真にあるツールです。ツールというほどのものではなく、ご覧いただけるように壁掛け用のフックです。この手のフック、長さや太さなど数種類ありますが、正にこの長さ、この太さの“これ”を愛用しています。

メインでこのツールを使うのは、主に200系のフレーム(インテークチューブ)です。ご覧いただけるように、長さ、カーブが最高に威力を発揮してくれます。上の写真を参考に、左から通しても丁度カーブの部分にスムーズに入り込み、また右手の方から通してもまたばっちりと合います。この途中の何処からに奴の巣が張られていれば、『ばりっ』といった風にはがれ、奴の巣とともに時としては『奴』そのものもぽろぽろっと、インテークチューブからすべり落ちてきます。

上の写真(↑)は、奴の巣と奴です。強度からすると障子の紙を突っつき破るくらいのかたさ(感覚)があります。完璧なメンテナンスをしたつもりのところ、バーナーチューブキャップからぼわ〜っとした不燃焼気味の炎があがる場合、奴を疑ってみてください。突っつく前、たしかな証拠をつかみたい場合は、フレームからUチューブなどのパーツを全て外した状態で、インテークチューブの途中にあるジェネレーターが入り込む穴を指でふさぎ、その状態でインテークチューブの一方から息をぷ〜っと吹き込んだ際、空気が通り抜けない場合は、99.9%の確立で奴の仕業です。笑)。

 

これは大化現象というものなのでしょうか?

植物や昆虫などが異常なほど大きくなる現象、大化現象って言いましたっけ?それはさておき。上の写真(↑)に写っているランタンからその大きさが想像できるでしょうか?今年(2006年)の4月に苗木で買ってきたキャベツを2つほど植えたのですが、左の方はやたらと葉だけが大きく成長し、右の方は同じく葉だけが成長しているのですが、こちらは少し小さめの葉っぱです。その代わりに上にぐんぐんと伸び続けています。

予定の収穫期などとっくのとおに過ぎ、 苗木で植えてからすでに7ヶ月以上経過しているというのに、食せるような肝心のキャベツの影すら見えず、ただただ成長(植物として!?)し続けている状態です。右手に菜の花のようなものが見えますが、これは右手のキャベツから伸びた花と、それが落ちて種となった部分がびっしりとついています。とりあえず、このままジャックの豆の木のようになることを期待して、暫くこのままにしておこうと思っています。とりあえず、年は越す事になりそうです。

 

マントルの適合性を考えてみる

偉そうなタイトルをつけていますが、私的には結構マントルの適合性を無視し、装着できるマントルであればあまり気にせずに使っています。

コールマンと言えば一般的に#20と#21と言うタイプのマントル(サイズ)が主流かと思いますが、中でも人気のある200Aランタンをはじめシングルマントルの多くは#21を適合するマントルとしています。

ここで検証するつもりではなかったのですが、たまたま適合マントルとされる#21と、そうでない#20のマントルを装着した2つの200Aを点火する機会がありましたので、その効果を写真に収めて見ました。う〜ん、写真ではやや分かりにくいかもしれませんが、やはり適合マントル(手前)をつけた方があきらかに明るいのは確かですね。

 

ワインビネガー(酢)が好き


これからお酢風呂に入ることになるパーツ!?

お酢、個人的にお酢そのものの味やにおいはあまり好きではありません。しかし、オールドコールマンをメンテナンスするには欠かせない名脇役です。

ほとんどのモデルに使われているブラスパーツの多くは、歳月と共に煤やこげ、汚れなどかなり黒ずんでいる場合がほとんどです。こんな場合、程度な水と混ぜたお酢に漬けておくと、綺麗さっぱりになります。正しくは、後にブラスブラシなどを利用して磨き上げる必要がありますが、お酢で事前に大方の汚れを落としておくと、かなり作業が楽になります。

美観的にまったく気にしないようであれば無理に綺麗にする必要もありませんが、時としてジェネレーター内部に詰まっているカーボンなども綺麗に取り除いてくれるので、外観を美しく見せる為の作業だけとは言い切れないかもしれませんね。

上記の写真にある1ガロン(約3.75リットル)ボトルが2つ入った、超お得用のワインビネガーを買い込んで使っています。ワインビネガーは米酢などと比べると、香りが柔らかにようです。

 

鉄パーツは実存するのか?

まず先に回答をお答えさせていただくと、“はい、実存します。”ということになります。証拠というほどのものではありませんが、上の写真を掲載させていただきました。ここ最近の冷え込みの為、寒いガレージ故にランタンの灯りで暖をとりながら撮ったため、その光の反射でやや分かりづらいかもしれませんが、左手に6〜7ヶ写っているのは、鉄製のロックナットです(右手はブラス製ロックナットです)。また、鉄製のジャムナットも添えてみました。

この話題の発端は、「ブラックバンド(200A)のバーナーチューブロックナットがブラス製ではなく鉄であった...」と、こんな質問がお世話になっているA氏より寄せられた為、掲載させていただきました。

ロックナットに限定をしなければ、他のパーツの素材としてアルミ製のミキシングチャンバー、もっと大きいサイズのケロシンモデル用のジェネレーター用の鉄製ジャムナットなどと、いろんな素材のパーツが他にも結構あるようです。

長い歴史の中、すっかりコレクターズアイテムとなり、“オールドコールマン”と称されるようになった現在、このような細かなところまで目を向られるようになったことかと思いますが、その中でも1950年から1960年代くらいもモデル、赤ランタンをメインとすれば、やはりパーツはブラス製という認識が一般化しているのかと思います。

話をブラックバンドに戻させていただくと、1952年、1953年に製造されたこのモデルは、いろいろな固体を観察すると非常に面白いモデルでもあります。また、このモデルが製造されていたは年代は歴史的にも物資不足(戦争)であり、その影響が出ていたことを垣間見ることができる時があります。実際に確認できた点として、鉄製ジャムナット、ブラスではないジェネレーター、鉄製のクリーニングティップレバーと、本来ブラス製である部分のパーツの要所要所が代用されていたようです。

ちょうど2年前の今頃の時期に書いた“きままに話題”のひとつに、これに関連する能書きがありますので、参考までリンクを掲載しておきます。

 

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ひょんなことから始まった、この変色ベンチレーター企画(または焼ベンチレーター)、関連するトピックとしてページ10に掲載があります。また、当方で掲載させていただいた、また熱意あふれるコレクターの方からの投稿による“焼ベンチレーターコレクション”のコーナーを設けさせていただいています。

実はこの企画の発端となったのは、ある曇り空の昼下がりに点火したランタンの撮影をしていた時、点火後“ぽつっ、ぽつっ”と雨が降り出してきました。

するとぴかぴかにワックスがけしてあったそのランタンのベンチレーターは、新車のボディーのようにものすごく綺麗に雨をはじき始めたんです。これを見たとき、作家、五木寛之氏の小説にある『雨の日には車をみがいて』のエピソードを思い出しました。

ご存知の方も多いと思いますが、このストーリーに出てくる一人の女性が言った言葉『〜ぴかぴかにみがいたボディに 雨の雫が玉になって走るのって、すごくセクシーだと思わない?』 、この言葉のように目の前のランタン(ベンチレーター)へ、妙に美しさを感じたんです。

しかし、そこは意外に小心者、これ以上濡れてはいけないと、軒下にランタンを入れ暫くぼうっとしていたんですね。

そのランタンを何気に眺めていると、見る見るうちにベンチレーターがやけに黒く変色し、点火していない時のベンチレーターからは想像もつかない色あいに変貌したんですね。これまで、このことは気付いていなかった訳ではありませんが、焼ベンチレーターの色合いの綺麗なこと、綺麗なこと。。。

まあ、前書きが長くなりましたが、これが焼ベンチレーターコレクションのきっかけとなりました。


前にもどこかで書いたかもしれませんが、バーナーチューブやバーナーキャップなどの熱を常に受けている部分は、長い事使っていると以外にももろくなっている場合があります。

オールドコールマンを普段から捜し求めていると、バーナーキャップが欠落していたり、また欠落しそうになっているものを針金などで留めているものなど、明らかに熱による影響を受けていることが分かる固体を見ることがあります。

このほか、ジェネレーターを止めているジャムナット、見た目には分からないものの亀裂やゆがみ(力による)が出ているものをたまにあります。このジャムナット、もろくなっている状態のものをきつく締め付けると、ほんとうに稀ですが割れてしまうことがあります。

締め付けた時にこれに気付けば良いのですが、そうでない場合、いざ点火した時に火達磨となるのが目に見えています。

また知らぬ間に緩んでいるような場合もあるので、たまにチェックすることも必要かも知れません。

 

 

チェックバルブレンチ
絶対に必要です!

オールドコールマンのメンテナンスには、チェックバルブレンチは必需品です。ライティングコールマンで主に利用しているものは1960年代頃のものですが、日本国内では大型アウトドアショップのナチュラムさんで入手できます。

U.S.モデル用はこちら icon で、カナダモデル用はこちら iconで購入できます。※注:当方オンラインショップへの注文ではありませんので、ご注意ください。当方からは商品紹介のみとなります。購入は、ナチュラムさんへの直接注文となります。


チェックバルブレンチについては、こちらの参考ページ
をご覧下さい。